監督⇒ ジョン・カーペンター
製作⇒ デブラ・ヒル、ラリー・J・フランコ
脚本⇒ ジョン・カーペンター、ニック・キャッスル
音楽⇒ ジョン・カーペンター、アラン・ハワース
特殊効果撮影監督⇒ ジェームズ・キャメロン、デニス・スコタク
出演⇒ カート・ラッセル、リー・ヴァン・クリーフ、アーネスト・ボーグナイン、ドナルド・プレザンス、アイザック・ヘイズ、ハリー・ディーン・スタントン、オックス・ベーカー
公開⇒ 1981年
アメリカ映画
ジョン・カーペンターの監督作というとホラー映画やSF映画が多く、
私も昔『ハロウィン』や『ザ・フォッグ』などをテレビの洋画劇場で見てましたが、
特に面白いとまでは思ってませんでした。
それが、この作品を見たらその面白さにすっかり惹きつけられたものです。
時代は近未来(1997年)、アメリカ政府は犯罪者増加のため、
マンハッタン島を島ごと巨大な監獄にして終身刑の重犯罪者ばかりを集め、
定期的に食料を配給する以外は全て所内の囚人に自治を委ねているという設定の発想がいかにも面白そうですね。
そして、テロリストによってそこへ大統領専用機が墜落させられ、
大統領は脱出するも囚人たちに見つかって人質にとられ、
囚人たちは全囚人の開放を要求してくる。
国家側は大統領救出のために、凄腕の犯罪者スネーク・プリスキンをマンハッタンへ潜入させる…
という筋立てですがこれが面白かったですね。
また、出演者もそうそうたる顔ぶれでしたね。主演でスネーク・プリスキン役のカート・ラッセルは
子役の頃から活躍していたそうですが当時はまだ無名に近い俳優で、
この作品で知名度が上がったようです。
それ以外にもマカロニ・ウエスタンで有名だったリー・ヴァン・クリーフが警察本部長役で渋い演技を見せてましたし、
同じカーペンター監督の『ハロウィン』などにも出ていたドナルド・プレザンスが大統領役で出てました。
また、『エイリアン』に出演していたハリー・ディーン・スタントンも出てましたし、
アーネスト・ボーグナインがスネークを助けるタクシー運転手役で出てましたね。
あと、異色なところでは、あの「黒いジャガーのテーマ」を大ヒットさせたソウルミュージックの大御所アイザック・ヘイズが
ギャングのボス役で、本物のプロレスラーだったオックス・ベーカーが、
スネークと殺人ゲームで対戦するレスラー役で出てましたね。
何と言ってもスネーク役のカート・ラッセルがかっこいいです。
ボサボサの長髪に無精髭に黒眼帯、そして無骨な表情を浮かべて必要以外のことは喋らないというキャラクターが決まってました。
そのスネークは頚動脈に24時間後に爆発する小型爆弾を注入されてしまい、
大統領を救出して戻ってこなければ命がないというストーリーも緊迫感を高めていてスリリングな面白さでした。
他のブログの映画評でも書かれてあるようにいかにも低予算による安っぽい感じの作りですが、
中身が面白いから許せます。
1996年に続編の『エスケープ・フロム・L.A』が公開されてますが、
この第1作の面白さにはかないませんでした。
評価 ★★★★
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