製作⇒ キャスリーン・ケネディ、コリン・ウィルソン
製作総指揮⇒ ダミアン・コリアー、ポーラ・ワグナー
脚本⇒ ジョシュ・フリードマン、デヴィッド・コープ
原作⇒ H・G・ウェルズ
音楽⇒ ジョン・ウィリアムズ
出演者⇒ トム・クルーズ、ダコタ・ファニング、ジャスティン・チャットウィン、ティム・ロビンス、ミランダ・オットー、 モーガン・フリーマン(ナレーター)
公開⇒ 2005年
アメリカ映画
この映画はイギリスの作家 H・G・ウェルズのSF小説が原作で、
私は小学生の時、学校の図書館から借りて読んだことがありますし、
高校生の頃には、完訳の原作を書店で買って読みました。
その時は、そのリアリティあふれる描写に引き込まれて読み、
この小説を映画化したら面白い映画になるだろうなと思ったものでした。
後になって知ったんですが、実は1953年に映画化されていて、
後にテレビで放映されたとき見ています。
その時見た印象としては、火星人が操縦している兵器が原作にある三本足で歩き回る巨大な機械ではなく、
空中に浮かぶ空飛ぶ円盤型の宇宙艇になっていて、
内容的にあまり面白いとは思いませんでしたね。
そして2005年にスティーヴン・スピルバーグ監督によって作られたのが本作というわけなんですが、
時代と場所が現代のアメリカになり、
人物設定も違っている以外は原作の大筋通りで、
私が一番見たかった火星人の戦闘機械が原作にある通り、
三本足で歩き回る巨大な乗り物になっていて、
それが迫力があって見応えありましたね。
やはりコンピューターグラフィックスによるリアリティと迫力が昔の映画とは比べものにならない見応えを感じさせますね。
ただ、この映画は最初見たときはそれほど面白いと思わなかったんですが、
再放送や録画したものを何回か観ていくうちに面白いと思うようになっていきました。
それは原作に近い内容にしているためか、
『インデペンデンス・デイ』のような地球人が派手に宇宙人を攻撃して勝利するという胸のすくような内容ではなく、
最後は原作にもあるように、火星人が地球人によって壊滅させられるのではなく、
細菌に感染して死滅してしまうという地味な終わり方になっているため、
最初は面白みが感じられなかったのだろうと思います。
それから、主人公にはトム・クルーズよりも無名の俳優にした方が良かったと思いますね。
映画の主人公は妻に離婚され、子供達からは軽んじられるダメな父親として描かれていますが、
トム・クルーズというとついスーパーヒーローというイメージがあるので、
無名の俳優を起用した方が平凡な一市民というイメージに合うのではないかと思うんですがね。
ただ、今までのイメージを変えて平凡なダメ親父役を演じたトム・クルーズの演技も良かったとは思ってます。
ちなみに、この作品が作られた2005年には、
この作品を含めて同じ原作を基にした映画が3本も作られているそうです。
つまり、同じ年に同じ原作の映画が3本も作られたというわけなんですね。
珍しいですね。
他の作品は観てないのでどうなのかわかりませんが、
本作品は、私が昔読んだ原作のイメージに近かったので、満足した作品でした。
また、この映画は、2.11アメリカ同時多発テロの衝撃とそれへの思いが伝わってくる作品です。
評価 ★★★★
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