脚本⇒ ジェームズ・ガン
原作・オリジナル脚本⇒ ジョージ・A・ロメロ
製作⇒ マーク・エイブラハム、エリック・ニューマン、リチャード・P・ルビンスタイン
製作総指揮⇒ アーミアン・バーンスタイン、トーマス・A・ブリス、デニス・E・ジョーンズ
出演者⇒ サラ・ポーリー、ヴィング・レイムス、ジェイク・ウェバー、メキ・ファイファー、マイケル・ケリー
公開⇒ 2004年
アメリカ映画
今回のお気に入り映画はゾンビ映画の『ドーン・オブ・ザ・デッド』です。
この作品はゾンビ映画の生みの親、ジョージ・A・ロメロ監督の『ゾンビ』(原題『Dawn of the Dead』)のリメイク版ということなんですが、
主人公たちが大型ショッピングモールに立てこもるところがオリジナルと同じというくらいで、
あとは別にリメイク版と言わなくてもいいのではないかと思えるようなストーリーでした。
それで、感想なんですが、面白さは断然このリメイク版の方が面白いです。
オリジナル版を超えてるだけでなく、ゾンビ映画の中でも以前紹介した『ワールド・ウォーZ』の次くらいに面白かったですね。
面白さの要因としては、何と言っても「走るゾンビ」にあります。
オリジナル版のゾンビは「歩くゾンビ」で動きがモタモタしていましたが、
このリメイク版では全速力で走って人間を襲ってくるので緊張感と恐怖感が格段に違います。
ただ、科学的に考えるなら、生き返った死者(科学的にはあり得ないですが)が
あんなにエネルギッシュに走り回れるのかと疑問に思ってしまいますし、
ロメロ監督のゾンビのようにノロノロ動く方があり得そうだとは思いますね。
とはいっても、映画的には走るゾンビの方がより恐怖感が高まって面白いのは確かです。
途中、ショッピングモール内に立てこもっている場面では少々中だるみするところはありますが、
全体的にスピード感のある展開で見応えがありました。
ちなみに、出演者のヴィング・レイムスは『ミッション・インポッシブル』シリーズで知られていますが、
いくつかのゾンビ映画にも出ていて、ゾンビ映画ではおなじみの俳優ですね。
また、主演の女優サラ・ポーリーは、これまで知らなかったんですが、
監督や脚本家でもあり、映画賞を受賞した作品もいくつかあり、
新しいところでは去年の第95回アカデミー賞では監督と脚本を担当した『ウーマン・トーキング 私たちの選択』が
脚色賞を受賞したそうで、すごい才能を持っている女優さんですね。
あと、このリメイク版には、オリジナル版に出演していたケン・フォリー、スコット・H・ライニガー、
トム・サヴィーニの3人がカメオ出演しています。
最初観た時は気づかず、2回目観た時わかりました。
なお、走るゾンビが出てくるゾンビ映画の元祖はこのリメイク版の『ドーン・オブ・ザ・デッド』だとしているネットメディアがいくつかありますが、
生成AIで調べると「映画史における走るゾンビは、『ナイトメア・シティ』(1980)や『バタリアン』(1985)からはじまり、
その後『28日後…』 (2002)、『ドーン・オブ・ザ・デッド』(2004)など2000年代のゾンビホラー作品では主流となった」
とあります。
私の記憶でも、1985年公開の『バタリアン』ですでに走るゾンビが出ていたので、本作品が走るゾンビの元祖ではないと思います。
とはいえ、全速力で疾走して襲ってくるゾンビの恐怖はこのリメイク版が格段に上だと思いますし、
走るゾンビの元祖のように思われるだけのインパクトがありましたね。
評価 ★★★★
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