2024年07月26日

ランド・オブ・ザ・デッド

監督⇒ ジョージ・A・ロメロ

脚本⇒ ジョージ・A・ロメロ

製作⇒ マーク・キャントン、バーニー・ゴールドマン、ピーター・グルンウォルド

製作総指揮⇒ スティーヴ・バーネット、デニス・E・ジョーンズ

出演者⇒ サイモン・ベイカー、ジョン・レグイザモ、デニス・ホッパー、アーシア・アルジェント、ロバート・ジョイ、ユージン・クラーク




公開⇒2005年



アメリカ映画




ゾンビ映画の創始者とされるジョージ・A・ロメロ監督の『ゾンビ』と『死霊のえじき』はあまり面白くなかったと、
以前の記事に書きましたが、そのロメロ監督の作品の中でも、私が面白かったと思える作品もあります。
それが今回紹介する『ランド・オブ・ザ・デッド』です。



近未来、ゾンビが地球上に蔓延するようになった世界で、
生き残った人間が高層ビルに暮らす富裕層とスラムに住む貧民に別れて暮らしている中で、
富裕層の権力者に歯向かう人間と、知性を持ったゾンビに率いられたゾンビの群れによって
富裕層の人間社会が崩壊に向うという内容の映画ですが、
この作品はロメロ監督のゾンビ映画の中では他の作品よりもエンタメ性が強いのでそこが面白いところでした。

また、他の作品には私の知らない俳優ばかり出ていたのが、
本作品にはジョン・レグイザモやデニス・ホッパーという知っている俳優が出ているということもあります。


ロメロ監督のゾンビ映画なので出てくるゾンビはノロノロ歩くゾンビなんですが、
ゾンビの恐怖というよりも、金網の中で女囚人とゾンビを戦わして賭け勝負の見世物にしている場面や
ゾンビ狩りをしていく傭兵部隊の特殊な装甲車など、
先にも書いたようにエンタメ性の強い内容で面白く見ることができました。


それともう1つ目新しいのがゾンビの中に自我に目覚めたゾンビが現われるというところで、
ゾンビの動きは遅いんですが、知性を持つようになってリーダー的存在になっていくところが
ロメロ監督の新しいゾンビの造形だと思います。


エンタメ性が強い作品ですが、それでもロメロ監督らしく、
富裕層の権力者という一握りの強者が多数の弱者を力で押さえ込もうとする覇権主義の姿を
批判的に描いているところが読み取れる作品になっていると思います。




評価 ★★★★







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2024年07月18日

アイアムアヒーロー

監督⇒ 佐藤信介

脚本⇒ 野木亜紀子

原作⇒ 花沢健吾『アイアムアヒーロー』

製作⇒ 山ア倫明、城戸史朗

製作総指揮⇒ 山内章弘

出演者⇒ 大泉洋、有村架純、吉沢悠、岡田義徳、片瀬那奈、片桐仁、マキタスポーツ、塚地武雅、徳井優、長澤まさみ、風間トオル



公開⇒ 2016年



日本映画




今回は日本製のゾンビ映画『アイアムアヒーロー』を紹介します。
以前紹介した同じく日本製ゾンビ映画の『カメラを止めるな!』はひねった内容が面白い作品でしたが、
今回の『アイアムアヒーロー』は王道ゾンビ映画として面白い作品でした。



コミカルなところもありながら、ゾンビ映画としての恐怖感やホラー感もしっかりあって、
見応えある内容でした。


それに、ここに出てくるゾンビはすばやく動いて走るだけでなく、
ジャンプして巨大スーパーの屋上にまで到達してくるほど運動能力の高いゾンビもいて、
スリル感も期待以上にありましたね。



海外のゾンビ映画では人間側は銃で戦うというのが多いんですが、
日本では一般人は銃は所持できないので、戦うのも不利な環境ですが、
本作の主人公はたまたま狩猟免許と散弾銃を持っていたので、
銃で戦うことができるという設定になっているところが
話の展開を面白くしている要素でした。



また、主役の大泉洋さんのキャラが冴えない主人公設定に合っていて、
その冴えない主人公が最後に散弾銃でゾンビの大群と戦う場面は圧巻でした。




評価 ★★★★★









posted by エイタロー at 17:47| Comment(0) | TrackBack(0) | ホラーアクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年06月24日

ゾンビ・サファリパーク

監督⇒ スティーヴ・バーカー

脚本⇒ ポール・ガーステンバーガー

製作⇒ ニック・ギロット、カール・リチャーズ、シャーロッテ・ワルス

出演者⇒ ダグレイ・スコット、ジェシカ・デ・ゴウ、マーティン・マッキャン



公開⇒2015年



イギリス映画





まだまだゾンビ映画が続きます。今回は『ゾンビ・サファリパーク』(原題『The Rezort』)です。


人類によって孤島に隔離されたゾンビがスポーツとして狩られている世界を舞台としていて、

島のセキュリティシステムがトラブルを起して、解放されたゾンビが宿泊客を襲うというパニック映画ですが、

まず、ゾンビをサファリパーク化しているところが斬新なアイディアだと思います。

『ジュラシック・パーク』シリーズのゾンビ版と言える内容ですが、

違うところは、この作品では観光客がゾンビを銃でハンティングするという点で、

そこも発想が面白いですね。



それから、この映画では、ゾンビになったばかりだと速く走れて、

時間が経つと動きが遅くなって歩くゾンビになるという点が目新しいところでした。

蘇ったばかりのゾンビが全力疾走で襲ってくるので、そこはスリル満点です。



あと、意外にまじめな社会派的なメッセージ性のある内容になっていて、

良い意味で裏切られる内容でした。

ゾンビ映画の中では良作だと思います。




評価 ★★★★






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2024年06月22日

デッド・フライト

監督⇒ スコット・トーマス

脚本⇒ スコット・トーマス、マーク・オンスポー、シドニー・イワンター

製作⇒ デビッド・ショーシャン

製作総指揮⇒ デビッド・ショーシャン、スコット・トーマス、グレン・タケット

出演者⇒ デビッド・チサム、クリステン・カー、ケビン・J・オコナー、デレク・ウェブスター、デイル・ミドキフ、エリック・アヴァリ
、リチャード・タイソン




ビデオ化⇒ 2007年



アメリカ映画




今回もゾンビ映画です。

タイトルは『デッド・フライト』(原題『Flight of the Living Dead:Outbreak on a Plane』)。

飛行中の旅客機の中が舞台になるホラーアクションです。



悪天候の中を飛行中のジャンボジェット機。

その貨物室内の特殊コンテナには、臓器を生き返らせる細菌を投与された女性科学者が眠っていて、

それが乱気流の衝撃でフタが開いてしまい、ゾンビ化した女性科学者が現われて、乗客乗員を襲い、

噛まれた人たちも次々とゾンビ化していき、機内はパニックに陥ってしまうという内容の映画ですが、

なかなか面白いゾンビ映画でした。




まず、逃げられない飛行中の旅客機の中でゾンビに襲われるという恐怖感、緊迫感の高まりがいいですね。

内容的にコミカル感もありますが、それでもゾンビ映画としてのホラー感もしっかり描かれており、

ゾンビも素早く動くタイプなので、さらに恐怖感と緊迫感を盛り上げています。

しかも、ゾンビとの戦いだけでなく、墜落の恐怖や絶望感も加わり、さらに緊迫感が高まっています。



また、登場人物たちもそれぞれに個性的なキャラクターが多く、

これが物語を面白くしていますし、退屈しない展開になっていました。




飛行中の飛行機の中にゾンビが現われて生きている人間を襲うというシーンは『ワールド・ウォーZ』にもありますが、

製作されたのは『デッド・フライト』の方が早いので、こちらが元祖と言えます。



B級感ある作品ですが、その中ではかなりの良作だと思いますし、楽しめる映画でした。




評価 ★★★★






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2024年06月19日

デイ・オブ・ザ・デッド

監督⇒ スティーヴ・マイナー

脚本⇒ ジェフリー・レディック

原案⇒ ジョージ・A・ロメロ

製作⇒ ボアズ・デヴィッドソン、ジェームズ・デューデルソン、ランドール・エメット、ジョージ・ファーラ、M・ダル・ウォルトン三世

製作総指揮⇒ ダニー・ディムボート、ロバート・デューデルソン、アヴィ・ラーナー、ポール・メイソン、ジョーダン・ラッシュ、トレヴァー・ショート、デヴィッド・ヴァロッド

出演者⇒ ミーナ・スヴァーリ、ヴィング・レイムス、ニック・キャノン、スターク・サンズ、マイケル・ウェルチ、アナリン・マッコード、イアン・マクニース





公開⇒ 2008年



アメリカ映画




今回紹介する映画は前回に続いてゾンビ映画で、『デイ・オブ・ザ・デッド』です。

この作品はジョージ・A・ロメロ監督作品の『死霊のえじき』(原題『Day of the Dead』)のリメイク版と銘打たれているのですが、

どこがリメイクなのか?と思えるほど、オリジナル版の片鱗もないほどかけ離れた内容になっていて、

別にリメイク版と言わなくてもいいのではと思える作品でした。



オリジナル版とは似ても似つかぬ内容で、B級映画といえばそうなんですが、

私はそれが却って面白かったですね。



まず、オリジナル版は暗い雰囲気のシリアスな内容でしたが、

このリメイク版はコミカルなところもあって、アクションシーンも派手で、

ストーリー展開もスピーディーで中だるみすることもなく、

ノンストップサバイバルアクションとして、観ていて楽しい内容でした。



そして、オリジナルではノロノロ歩いていたゾンビがこの映画では走るゾンビになっていて、

とにかく動くのが速く、超絶スピードで天井を這い回るほどの素早さで、

それがアクションシーンの面白さになってました。



また、生前の習慣やクセなどがゾンビになっても引き継がれて、

ベジタリアンだった人物がゾンビになっても肉食しないので人間を襲わないという設定になっているのも目新しい着想だと思います。



それから、リメイク版の『ドーン・オブ・ザ・デッド』にも出ていたヴィング・レイムスがこの作品にも出演してますが、

早々にゾンビになって退場してしまったのが意外でしたね。



以上、私はこのリメイク版の面白さはオリジナル版を超えていると思ってますが、

ネットで評価を調べてみると、「面白かった」「楽しかった」という高評価もあるものの、

否定的な酷評もあります。



酷評の内容としては「天井を這い回るなんて、そんなのはゾンビじゃない」とか

オリジナル版のようなシリアスさがないなどがありますが、

それはリメイク版と銘打っているのが原因じゃないかと思います。

オリジナル版のような内容を期待した人が、あまりにかけ離れた内容に幻滅して酷評しているんじゃないでしょうか。



リメイク版じゃなく、完全オリジナル作として公開していれば、

オリジナル版との違いに幻滅することもないんじゃないかと思いますね。




評価 ★★★★






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posted by エイタロー at 01:23| Comment(0) | TrackBack(0) | ホラーアクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする